パンダグリップで経済を考える‥

仕事で使った後は車イジリ用(工具使用時~オイル交換時で使命を終えます)へ‥と、
いわば都下りみたいな使い方をしてる、以前から愛用してる手袋に異変がありました。
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いつも購入してるのは旧家の近所のワークマンで(他の店では置いてない事がある)
震災後に、いつもより出勤を早めて会社と逆方向のワークマンで購入した記憶があるので
仕事再開(4月)頃だったとして長くて4ヶ月使用って事ですね。

今年は去年のエコポイントでの買い替えの反動と震災の反動で、例年の夏よりも仕事が少ないんですが
手袋の痛み具合(と言うか使用期間)で仕事量が分かります。(去年は1~2ヶ月に1組は使用してた)
痛む場所は同じ物を使い続けてるので、決まってるんですが指先です。

ゴムが減って物を掴むのに力を要する様になりますが、
私の場合「手の保護」メインなので、そんなのは気にもしていません。

そのうち指先に穴が開いてきたり、親指と人差し指の開いたの縫製が駄目になったり
あと白い部分が、あからさまに汚れてきて、お客さんの物を掴むのが申し訳なくなる‥
いわば「仕事で使うには、みすぼらしくなる」からです。

自分のプライベート用ならいいですが、バカですから
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仕事道具だけは不快な思いや不安感を与えぬ様に「メシは食わねど高楊枝」してます。

さて、その震災後に買ったパンダグリップ‥なぜか何時もと違う感じに違和感を感じました。
縫製の違い、皮の質、全体的な感じ‥長く使ってるからこそ分かったんですが‥

手袋のメーカータグの裏を見ると生産国が書いてあるんですが、
今までの「中国製」から「ベトナム」へ変わっていました。

中国製=日本では「粗悪品」と言うイメージですが、現在は随分違います。
と言うか、日本だって高度経済成長までは、今の中国と同じ様な事をしてました。
つまり「出来の良い国の技術のパクリ‥いわば盗作」ですね。

実際、鉄道の機関車(蒸気や電気)では、ヨーロッパの国から数機だけ購入して
分解研究して、そのあと自国で生産‥なんて事をして怒りを買って
元の製造国に1ダース単位じゃないと売らん!とか言われた過去もあります。

話が反れてしまいましたが、今の中国は一時期の「粗悪品」や「パクリ」ばかりではなく
「かなり技術力が上がってきた」ともいえますし‥

働く人間の気持ちは「先が見えない所」か「先が無さそうな日本人」よりも
よっぽど活気に溢れています。

ただ‥日本は高度経済発展の時期が長期間に渡り持続できましたが
中国は短期間で終わりそうな気がします。

中国製品の値段の安さは「人件費の安さ」ともいえます。
同じ作り、同じ工程で作成されても日本製品が値段が高いのは「人件費が高い」から

なぜ日本の人件費が高いか?というと、生活にお金が掛かるからです。
日本の経緯を考えると中国の未来も見えてきます。

単純に語ると

他所の国からの技術の導入期(一般の人々は貧しく慎ましい暮らし)

そのうち技術力があがり、安い人件費で高品質な物を作れる様になる。

外国からも技術力を認められて、高価な価格でも買い手が付く様になる。
(ここまで来ると一般人にも恩恵が来る)

新興国が登場(ここで新興国は1番上の手段に出る)価格競争で負けて
再び外貨獲得が難しくなる。

↑こんな事の繰り返しが人間の経済です。

ですから、今先進国と呼ばれる国で出来る事は「新しい物や物質の開発や研究」程度。
工夫を沢山要する様な人海戦術産業ではありませんし、ごく1部の人間しか恩恵はありません。

また話題が手袋から反れましたが「べトナム生産」に鞍替えしたのは
要は「中国での人件費が上がった事で手袋の製品価格を維持できなくなった」為です。

製品作りもそうですが、材質も随分削ったらしく‥まぁでも使えればいいか‥と思ったんですが
仕事で使用していたら、使い物になららくなる様な場所から縫製解れが発生しました。
今までは、そう言う事が無かったので、これは「もう駄目かも知らん」と思いました。

所が、昨日‥ワークマンに寄ってみたら、クレームが続発したのか?
販売元が流石に「この品質では製品のイメージすら落とす」と感じたのか?

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中国製に再び戻っていました。

以前との違いは
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以前は1つ1つビニールの袋に入って油紙まで挟んであったのに袋が無くむき出しで売られてる点。
結局中国の人件費高騰で削らざる得なかった場所は‥
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最終工程の日本での袋詰め作業だったと言う訳です。

なんともまぁ‥人間ってのは、
こんな事の繰り返し(駆け引き?計算?経済戦争?取った、取られた)しないと、
経済と言うか、生きて行けないもんなんでしょうかね?

これは波及しすぎ?ですが
男女間でも、大概は「どっちが主導権持つか」の争いでしょ。なんか‥嫌になりますね。

勝ち負けなんぞ要らない‥互いに同じ立場、平等でいいじゃない‥と言いたい所ですが
私が生まれた頃~しばらくは日本は「勝ち」だった訳で、その中の微温湯に漬かって育ってきた人間が
幾ら、いまさらこんな風に思い語りしても「負け」を強いられて来た人々からは反感を買うだけでしょうね‥