記者の目:生活保護バッシング

※以下引用が長文‥ったって、私の文の長文警告程ではないか。笑

<引用開始>


もしかして、日本社会は生活保護を受給者ごと切り捨てようとしているのか。春先から続くバッシングはそんな危うささえも漂わせている。

◇寛容な視点で考えよう

生活保護は6月時点の受給者が211万人超と過去最多を更新し、今年度は3.7兆円の税金が投入される見通しだ。
減らせ、との大合唱はあちこちから聞こえてくる。蔑称の意味を込め「ナマポ(生保)」という言葉を使ったひぼうや中傷がネットの世界でもあふれている。
だが、まん延する貧困問題への処方箋なしに当事者を締め付けたら、社会はどうなるのか。生活保護を受けられるのに、受けていない「漏給」の問題も根が深い。
ムードに流されて「最後のセーフティーネット」を無残に切り刻むのではなく、寛容な視点で考えてほしい。

ざっとおさらいをしよう。バッシングのきっかけは、お笑い芸人が生活保護を受ける母親に扶養義務を果たしていないと批判された問題だ。
独立した子から親への仕送りの有無は、個々の人間関係など多分に道義的責任に関わる問題だが、あたかも犯罪行為に当たるかのように非難する声が相次いだ。

こうした中、政府は8月、13年度予算は生活保護費「削減」方針で当たるとした概算要求基準閣議決定
次期衆院選では、自民党日本維新の会が給付の大幅カットや現物給付を掲げる見込みだ。

◇病人や失業者切り捨ては酷

「酒やパチンコに明け暮れる」「働けるのに働かない」。生活保護にこんなイメージがつきまとっていないだろうか。
今春から厚生労働省を担当して取材を重ねてきたが、これまで出会った当事者の大半は、ひっそりとつましく日々を過ごし、いわれのない中傷に胸を痛めていた。

「仲間を一人でも多く救いたい」。こう話すのは、東京都内に住む元路上生活者の40代男性だ。
幼少期から精神疾患の治療を受け、仕事を転々としているうちに無一文となり、7年ほど前、福祉団体の助けで生活保護にこぎ着けた。
今はアパート暮らしで、かつての自分と同じ境遇にある路上生活者を支援する。

首都圏で子供と2人暮らししている50代女性は、体調を崩して失業し、15年前に生活保護を受け始めた。
就職活動をしているが、面接で暮らし向きを聞かれると口ごもる。「血税で食べているので、バッシングのさなか、堂々と振る舞うことはできません」と話す姿が痛々しい。

確かに、昼間から酒を飲んで過ごすなど、働く意欲がみられない当事者もいる。
だから、日々の生活を切り詰め、身を粉にして働く人々が「楽して金をもらうのはけしからん」「不公平だ」と憤るのも分からないではない。

だが、厚労省によると、6月時点の受給世帯は、高齢者4割、傷病者と障害者を合わせて3割。稼働年齢層を含む「その他世帯」は、2割に満たない。
大病や失業など人生の節目を乗り越えられず、その後も立ち直りのきっかけをつかみ損なった人たちを切り捨てて良いのだろうか。


今年1月以降、札幌市で40代姉妹の死亡が発覚したのを皮切りに、餓死や孤立死が各地で相次いだのを思い出してほしい。
私たちはその度に驚き、世の無情を嘆いたのではなかったか。社会との接点が薄れ、生活保護の申請すらしていない人たちも多い。

生活保護の受給資格があるのに受けていない漏給者の数は不明だが、一説には800万人以上ともいわれる。
「211万人」の陰に、恥の意識に邪魔されて申請を控えたり、自治体側の「水際作戦」で窓口を体よく追い返されたりした人々が大勢いることは確かだ。

◇水準下げなら社会全体に報い

貧困問題の根は深く広い。「転落」は誰にでも起こりうる。想像してみよう。ふとしたきっかけで、今の住まいが、財産が、家族が失われ、ぼうぜんと立ち尽くす自分を。
命からがら、生活保護にたどり着いた自分を。何が起こるか分からない人生、平穏な暮らしがずっと続くと言い切れる人が、果たしてどれだけいるのか。
生活保護水準の切り下げは、最低賃金の引き下げや就学援助制度の対象世帯縮減にもつながりかねない。
安全網を傷めれば、報いは社会全体にはね返るのではないか。

厚労省は年内にも、生活に困窮する人々の自立を促す「生活支援戦略」を策定する。
9月28日に公表した素案は働こうとする人に手厚く、そうでない人に厳しい内容だ。5年に1度の保護水準の見直しも並行して進めている。
求められているのは、必要とする人が受けやすく、少しでも立ち直りやすい制度の再構築だろう。バッシングに惑わされず、当事者に資する結論を出してほしい。

毎日新聞 2012年10月04日 17時06分
</引用終わり>

この問題に関しては以前から書いてる通りで、
私は生活保護受給者には擁護派ですから、この文章には同意です。
それが「気に入らない」なら以下は読まずに、このページを閉じてください。

凄く単純に書くなら年末の無駄な道路工事やら、震災直後で道路ガタガタなのに
電線の地中化工事(震災前からの工事)をする金があるなら、生活保護は現状でイイだろう‥って言うか
そう言う「くだらねぇ無駄な事」を全て辞めてから、生活保護の方を考えても遅くないだろう‥と。


擁護するからと言って、私は受給者ではないし、面倒を見る立場内の血の繋がってる相手に
現在は受給者は居ない。そう‥現在は!なんですよ。
(自分名義の車もあれば健康保険もある。)

弱者を叩くのは容易いが、
いつ親戚が‥自分が、そう言う立場になるか?今の日本だと自信がないじゃないですか?

そんな事に自信を持って言える人の方が、実際現実を直視してないと言うか自分が見えてないと思います。

良く言うじゃないですか‥
酔っ払いの「俺は酔っ払ってない」
精神疾患者の「俺はおかしくない(だから病院や薬は必要ない)」
重症になればなる程、自覚がなくなるんですが、まさに「叩いてる連中」が"その状態"だと思います。

生活保護の不正受給問題は、まるで受給者が全てロクデナシの様な文章を多く見受けますが
そんなの一角であり、そう言う酷い事例だからこそ目立つからニュースになるだけ‥である。

殆どの受給者の人は、仕事上知ってるけど、本当に質素な暮らしぷりだし
そう言う人が大半だと思う。

そして現代の日本の会社は仕組みだけ欧米化して簡単に人を切るが
でも欧米の様に「やりなおしのチャンス」が転がっていない。
ほんと「悪いところどり」だと思います。

もっと彼らにチャンスを与えてあげてください。

あと、この引用記事の内容にある、「誹謗中傷」の場ですが‥
最近思うのが、書いてある元の記事の話ではなく、それに無責任に何だカンだ書いてる方に
「今の日本の悪い部分がさらけ出されて」いる気がしてなりません。

もうちょっと他人の気持ちになって物事を考えてみるとか‥
「じゃオマエなら、どうするんだ?」って答えもなく(当然絶対に解決出来る完璧な回答でね。)
簡単にナンだのカンだの言うもんじゃない。

ひょっとしたら‥いずれは‥「自分が今誹謗してる相手の様な立場に転がって誹謗される側になるかもしれない」
とか、考えてみて、どうだろうか?‥って書いても、あそこの連中には理解不能なんだろうけどね。