退職

本日を以ってして、今年の仕事を納めてまりました。
時を同じくして、本日を以って仕事を引退される方が居ます。

私じゃないですよ。まだそんな歳じゃないですし、
大体、私なんぞの出来損ない、辞めた所で、何処でも使ってもらえませんからね。
「終わりの始まり」です。

光栄?な事に、今日は、その方と最後の仕事を供にさせて頂きました。
この方とは震災の当日もペアを組んでたし、その後の4月の大余震の際も一緒でした。

最後の日に私が組むのが分かったのは2週間程前。
それまでは、その方は31日まで仕事で、私が先に30日を終えたら仕事を納めるので
最後の日は別な人との予定だった筈なのですが、色々都合や変更があり、私が最後に組む事になりました。

さて‥困った。その事が判った数週間前から考えてたのが「最後の言葉」です。
実は、こう言う場面に接するのは初めてです。辞める方は60代半ばで、あとは年金暮らし。
そうなると長年勤めてきた仕事の最後の締めって訳です。

何も言わないで、普通に最後を終わるのもあり‥とは思いますよ。
ソッケない人、現代的な人なら、それも「あり」なのかも知れない。

でも。私自身は、そう言う人間(気質)でもない。
誰かに相談するつもりはハナからない。そんなの気持ちのコモった言葉ではないし。

結局、素直に思ったまま‥を伝える事にした。
それも会社に戻る前の移動の車の中、最後の現場を終えた帰りの信号待ちで伝える事にした。

「今まで本当にご苦労様でした。そして私の様な奴と仕事をしてくださり、時に助けて頂き本当に感謝しています。
私は短気ですから、つい感情的になって、生意気な事を口走った失礼、申し訳ありませんでした。
だた‥私は気持ちを許してない人には、そんな風には言えない小心者なんです。すみません。
本当に今まで楽しかったです。」

本音です。
時に連続して組むとき、繁忙期でアタフタしてる時には「こんな奴と仕事したくねぇ」とか思ったりしましたが
‥実は「嫌いだった訳はない」し「見習う部分も沢山あった」
そして、こんな私みたいな「ど~しょうもない奴に、付き合ってくれてた」と‥は
辞めるとなって、辞める前の1ヶ月間の間に気付き始めたって言う「ど~しょうもない俺」です。

帰りの車で、そんな言葉を話す時、最初は信号待ちなので目を見て話始めたけど
そのうち信号が変わり、走り始めるのは計算してました。

私も歳ですかね‥仕事付き合いの人間相手に対して「ヤバ」くなるなんて。
目を合わせてなくてよかったと思います。大の男が情けないったりゃありゃしない。
その話の返事で貰った言葉は、忘れずに心に刻む事にしました。

その後、なんかダンマリな雰囲気になったのですが
薄曇りの東の空に西の夕日が反射して淡いピンク色の空を、ずっと目の前に見つつ帰社しました。

ピンク色の淡い空が、綺麗だなんで思った事も無かったのですが、こんな事は初めてですね。

生きてる限り出会いとか別れは付き物ですが、今回の別れはイイ形で納められたと思います。
(相手の方も、そう思って下さってたら幸いです。少なくとも嫌な気分にはしてないと思う。)
会社の同僚、相方、先輩、後輩‥下手すりゃ家族以上に時を共にした時間が長い相手ですからね。

大事な場面に本音で話して、上手く行くとか、自分的には珍しい事案かもしれません。

では皆様。いい御年を。