あえて風評(被害)を正しく理解してみよう。

風評とか風評被害‥あまりにも「当たり前な言葉」過ぎて、実は「正式な意味」を私は調べてもいない。

ひょっとして「実際に害がある物へも風評」ってのは当てはまるのか?調べてみる必要がありそうだ。

まず風評と言う言葉自体を調べた物を引用。

<引用>
ふう‐ひょう 〔‐ヒヤウ〕 【風評】
 世間であれこれ取りざたすること。また、その内容。うわさ。「―が立つ」
</引用終わり>

=つまり「うわさ」です。

本当なのか?ウソなのか?
言ってる本人は分からないし、事実確認もしてないのに、まるで本当の様に言うサマ。
↑で、良かったかな。

ここで理解しておきたいのが
原発が爆発したのは「世界が知る所」放射性物質が、それにより拡散したのも事実って事。
で、風評被害と言う言葉も調べてみました。

<引用>
風評被害(ふうひょうひがい)とは、風評によって、経済的な被害を受けること。
過去の事例
堺市で学校給食による学童のO157集団感染により死者3名が発生した事件で、「原因食材としてカイワレ大根が疑われる」という厚生省(現・厚生労働省)の中間発表(疫学調査によりカイワレが有意となった)により、カイワレ業界が壊滅的な打撃を受け、中には自殺する農家もいた。
佐賀銀行が倒産するというチェーンメールをきっかけに、短期間に約500億円が引き出された。
</引用終わり>

日本においてのコトワザで「火の無い所には煙は立たない」という言葉があります。
こればかりを信じてしまい、実際本当に何でもなかった物に対して損害が出た様‥と言う解釈で良いかと。

これを福島の現状に当て嵌めると‥
何でもないなら、何で放射性物質が出るんでしょうね?
除染といって水で洗う措置なんかしてるんでしょう?
と言う違和感が沸いてきます。

上の過去の事例例を見ると
噂が噂を呼んで‥何でもない物が被害を受けると言う意味であり。
「なんでもない」もしは「不確定」なのが大前提ですけど‥

福島県の場合は、「確定」してる話です。
つまり風評ではないです。本当に。

火が出て、まさに燃え盛ってるのに「燃えてない」とか言ってる訳で
この場合は「心頭を滅却すれば火も亦涼し」ですね。

意味⇒無念無想の境地に至れば、火も熱くは感じなくなる。
どんな苦難にあっても、それを超越した境地に至れば、苦しいとは感じなくなるものである。
甲斐恵林寺の快川紹喜が織田信長に攻められ火をかけられた時に、この偈(げ)を発したという。

つまり国や県が「風評」という言葉を発する度に、我々一般民に『無念無想』になれ!といってる訳ですかね?


さて‥この件絡みで次の様なニュースが出ています。

<引用>

コメ出荷停止「さらに売れなくなる」調査不十分と地元農家に怒り


産経新聞 11月17日(木)23時2分配信
政府による初のコメ出荷停止の指示を受けた福島市大波地区では、農家に戸惑いや怒りの色が広がった。

 「大波地区の水田は約70ヘクタールあるが、県は2カ所でサンプル調査をしただけ。もっと調査箇所を増やすべきだった」。と話すのは同地区の農業、八巻良光さん(65)。

 八巻さんは22アールに作付けし、収穫分は地元農協が買い取った。ただ、昨年はコメ60キロ当たり1万6千円だった価格が、今年は1万2千円程度まで値下がりしたという。「これでは来年以降に作付けする意欲がなくなる。すでに収穫したコメを知人や親類に譲った農家もおり、食べた子供もいるだろう」と憤る。

 15アールに作付けした大波勝弘さん(69)は「県の安全宣言は何だったのか。基準値を超えたのは1カ所でも、風評被害で大波地区産、ひいては福島市産のコメがさらに売れなくなるのが心配だ」と話した。
</引用>

農家の方々なんか、私ゃ出来れば責めたくはないんですよ。本当に。
今まで農家の方々が作ってくれたお陰で今の自分が居るんですから。

ただ、私の様な意見を持つ農家の方だって居ると思うんですよね。
自分の生活を削ってまで(兼業なら)作付けしなかった方も居る。
ただ、そう言う方々の意見が、こう言う文や報道で「取り上げられない」んだと思う。

私だって福島市の大波に行って実際生で聞いた話ではないので
いわば「大波の農家が、こう言ってる」と、自分で見聞きした訳でもないのに
上の記事だけ信用し、それを日誌に引用して広める‥と言う「この行為」は「風評」に値します。

つまり風評って、そう言う事です。報道は風評を広める格好の道具。
福島の大地の現状は「風評」ではなく「汚染」です。