御斉所街道 田場坂付近の現状(福島県道14号線/崖崩れ災害現場)

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先日通行し、災害後の「ジェットコースターみたいな仮復旧」道から本復旧にルートになっていました。
(グーグルのストリートビューアで見れるのは、その仮復旧道です。)

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元々、この場所には「田場坂隧道」と言うトンネルがあって、
私が免許を取った頃にも現存していて実際車で通行した事が何度もあります。

ただこの隧道の出口(遠野・石川側)は谷に接していて
トンネルを抜けると急カーブと言うルートで通りなれた人でないと「危険」な線形でした。
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そこでトンネルの山側を「切り割り」にして新たなルートにした‥のが震災前なのですが
知る人ぞ知る?市内付近の方なら分かりますが、この切り割りの場所は震災前から不安定で

工事の最中に度々土砂崩れがおきて(テヌキ工事とかではありません。現代工法で常識的な施工)
確か開通間近!って時にも崩れてしまい大々的に山側から改修して「ようやく開通」した道です。

震災前から不安定だった上に付近の「湯ノ岳断層」に刺激され、言わば山ごと崩れてしまった訳です。

震災前の画像が私の手持ちでは「旧隧道」しかないのでsunnypandaさんのROADwebから
無断ではありますが、画像をお借りいたします。(申し訳ありません。)
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元ページ⇒RoadWeb/県道14号いわき石川線(田場坂隧道)2004年

画像の左側に田場坂隧道が眠っています。現在線との高さは平行です。
山の斜面を見ると「崩れに崩れて苦労をした跡」らしき工事の跡と
今にして良くみれば「妙に斜面が歪んでる」のが良く分かる素晴らしい記録画像です。

震災後の現地を通り慣れて、すっかり現在の荒れた光景を見慣れてしまいましたが
確かに震災前までは、この谷に前後に勾配を感じる事のない場所でした。

今度は逆側の谷の入り口です。
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2004年の震災前の模様。

んで少し前までの災害後の仮復旧道路の模様
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にわかには信じられませんが、ほぼ同じ位置です。(勾配が分かり易い様に少し手前)
大きな曲線のカーブは跡形もなく歪な多角形カーブと急激な勾配の変化。
山自体が動いたに等しい崩れ方をしてしまい崩れた山に無理やり道路を敷いて仮復旧した感じです。

再び反対側の景色ですが‥
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これは災害前の2005年です。(上のsunnypandaさんの1年後)真ん中の谷が道路が通ってる位置。
本来左右の山は繋がっていて道路の為に切り開かれました。(その前はトンネルだったのは上で書いたとおり)

で、こちらは災害後‥多分2012年ころだと思います。
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谷の右側の山が災害前は2つのコブみたいになっていますが、そのコブの谷の高さが下がってるというか
もはや2つのコブでもなければ谷でもない‥この部分が画像で言う奥に向かって崩れました。

で、これは数日前に私が通った際の模様。
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どうにも手前の切り割りが残ってるので変化が無い様に見えますが
崩れたのは奥側へ向かってなので、もはやコブの存在はなく平場になっています。

こんな大げさな‥と思うかもしれませんが、上側を、この位削らなければならない理由があって…
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画像で言う右側が上の画像で写ってる山の斜面で、左側が崩れた側の斜面です。
sunnypandaさんの斜面の画像を見ると本来「こんな溝」はありませんが
土留めの石の形で同じ場所なのが分かるかと‥こんなにまで亀裂が出来てしまってるので
まず上の山を全て取り去らないと、いつ崩れるか?わからない不安定な状態な訳なんですよね。

元々不安定と触れましたが、この道路を作ってる当時、ここの近所に住んでいた同僚に聞いたら
「削っても削っても削った分だけ土砂が崩れてくる」とか言ってた言葉を思い出しました。
確か工期は遅れに遅れて3~4年も延びてた様な‥ここって妙な断層でも走ってるのかもしれませんね。