現在に蘇る常磐炭

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以前、「ボタ山」から石炭らしきものを集めてきて「着火」してみようか?との話を、多分ココで掲載したのですが‥
その話を覚えててくださった「あじさん」の職務上の絡みで、石炭が出土した‥って事で、先日頂きました。

‥って事で、更新再開とか意地もヘッタクレもない私奴の書く駄文にお付き合い頂けたら幸いです。

この上の画像のモノが、まさに「それ」であり、十数年(3~40年近く)野ざらしになってるボタ山の屑炭ではなく
まさに先日地面から掘り起こされたもので、あります。

これが出た際に、実際に「あじさん」の職場で、試しにガスバーナーで炙って着火を試みたそうですが
思った様に火が着かずだったとかで、石炭を着火するには炭(木炭)で火を起こす以上に
前準備が必要なのかも知れませんね。

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まして、常磐炭は当時から層が海側に向って採炭しづらい(コストが掛かる)とか
低質炭で火力が弱い事なども、炭鉱全盛期から言われていました。
(低質っても亜炭とまでは言われなかったので、ギリギリ石炭?(笑)なんでしょうね。

石炭の質や層の採炭のし易さでいえば「九州」や「北海道」の方が全然上だったみたいですね。
それにも関わらず、採炭がされたのは「首都圏に近く輸送コストが掛からないから」ですが
層が海側に傾斜してるので、ある程度掘るとコストが掛かってきて(採炭段階で)
結果、北海道や九州の石炭とトータルの価格で並んでしまえば「質の良さ」で負ける訳です。
なので、それらの地区よりも、閉山が早かった訳ですが

その後、外国から、より質が良く、価格の安い石炭が輸入する様になると
北海道や九州の炭でも、質と価格が見合わなくなり、その頃同時に
エネルギーの主役が石油に以降したので、日本の炭鉱は閉山と言う運命を辿りました。

と、言うのが、私の低質の頭で記憶してる日本の炭鉱の閉鎖の歴史です。
上で書いた通り「確か‥」って記憶で覚えてる話なのでネットで調べたら
もうちょっと違うかも知れませんが、大凡な、そんな感じかと‥(^^;

上で「輸送コスト」と書きましたが、これには「戦争」の絡みもあります。
つまり戦争の局面が悪化し始め爆撃機が日本に来る様になると
当時の輸送の主役は鉄道だったので、狙われ易いって事。
狙われないには「短距離」は有利な条件の1つでもありますよね。

そして複線化も輸送効率がメインですが爆撃を受けた際に
その場所を単線としていち早く復旧可能ってのもあると思います。
(なので常磐線東北本線より複線化が早かった。‥まぁ地形的に複線化しやすいのもありますけど。)

さて‥明治生まれの祖母が生前の頃に聞いた話で
「炭鉱が閉山する際には坑道に大量の水を送って、水で満たしてしまうので再開は無理な状態になる」
‥と、言っておりました。

祖母=女性なので、この手の事は、そんなに興味がある訳ではなく
当時の人だから小耳に挟んだだけ‥の話をしていた訳ですが‥
「せっかく掘ったのにモッタイない事をする」とか「~だから地盤沈下が多発する原因になる」とか言ってました。

↑この話を聞いたのは私が小学生の頃ですが、
今「オッサン」になって色々な現実を知ると不思議な点も出てきます。

・わざわざ水を送るにしてもコストが掛かる。
・そもそも(常磐炭田に限れば)採炭時から水が出て、それを処理するのに苦労した点。
(現在の常磐湯本温泉は、それを転用したものです。)

前者の件ですが、アメリカの炭鉱(セントラリア?だったかな?)で
炭鉱に何らかの理由で火がついてしまい(地下坑道に)何十年も建った今でも火は消えておらず
その周辺の町では、住民が退去し、現在は「地面から煙の上がるゴーストタウン」と化してる点があります。

私は石炭世代ではないので、実際の現実を見知りしませんが
当時もボタ山から火が上がる事、煙が出る事は「結構普通にあった」との
年上の方々からの話で聞いた事がありますし、少し前の映画「フラガール」でも
ボタ山から煙が上がってるのが再現されてた気がします。

上で挙げた様に「いざ着火するとなると、とても火が着きそうにない」のに
自然発火したり、いざ火が着くと、なかなか消す事が難しいと言う特性があるみたいです。

石油が全盛期の今からすると、扱いが面倒で厄介な特性にも思いますが
当時は、その「消しづらさ」や「火の持ち」の特性が、重視されてたのかもしれませんね。

後者の件ですが、先日の大震災で地層や地盤がズレて、現在でも残る縦坑(換気口)から
温泉が噴出した‥と言う点もあって‥やはり、相当な湧水がある事を、知る事が出来ました。

かえって水が出ない方が危険だったり、かえって水でも入れて空気を遮断しないと
火災の原因になるので、管理されなくなった坑道を安全に閉鎖するには水を入れる
もしくは汲み上げを停めて放置して、水で満たす必要があったのでは‥と、思われます。

さて‥現在に蘇る「常磐炭の火」を起こしてみたくて「ボタ山から屑炭を拾ってこようか?」と言う話から
始って、実際に「あじさん」が持ってきてくださったのですが‥

何か勿体無くて、飾りとなりそうですね(^^;
まぁ着火するなら着火するで、「石炭の扱い」は、すでに私世代では「ロストテクノロジー」なんですよ。
私より親の方が得意そう(コツを知ってそう)なので話を聞いてみましょうかね?

<つまらない駄文に最後までお付き合いくださり。感謝いたします。ありがとうございました。>
↑毎回書いては、おりませんが、何時も常々思いつつキーを叩いております。